夏に発生しやすい車の故障と車内の熱中症について解説していきたいと思います
○夏に発生しやすい車の故障
ペーパードライバー講習では車の故障についてはほとんど説明することはありませんが、安全に走行するためにいくつか例を挙げて説明したいと思います
・タイヤのパンク、バースト
夏の暑い時期は接地するアスファルトが高温になりタイヤ内部の空気が熱で膨張して空気圧が高まります。さらに摩擦熱が加わるためパンクやバーストが発生しやすくなります。
熱によりタイヤが変質したり劣化して強度や柔軟性が低下することがあります。
運転席のドア付近や給油口に貼られたシールで空気圧が確認できます。
空気圧が低いまま高速道路を走行するとスタンディングウェーブ現象でバーストする危険がありますので定期的に空気圧をチェックしてください。
またタイヤの劣化やヒビ、溝もチェックしてください。
○バッテリー
・エアコンによる電力の消費
夏の暑さでエアコンをフル稼働したまま渋滞などでノロノロ運転や停車した状態が続くと発電量を消費電力が上回ってしまいます。
バッテリーの蓄電量が不足してしまいますとバッテリーが上がってしまいます。
夏休みの行楽シーズンは渋滞に巻き込まれることも多くなりますので移動を朝や夕方にしたり、一番暑い時間帯に食事や休憩するなどしてエアコンの負担を少しでも減らしてみてください。
バッテリーの劣化や液の不足なども定期的に点検してください。
○オーバーヒート
・エンジンの過熱
水温計が高くなるとエンジンの回転数が安定しなかったり、アクセルを踏んでもスピードが上がらなかったりします。
警告ランプが点灯したり、焦げたような異臭や煙が上がったら安全な場所で停車してエンジンを冷ましてください。
エンジンが冷えた後、問題なく走行できたとしても修理工場などで点検することをお勧めします。
オーバーヒートの原因としては夏場の長時間のドライブや冷却水の不足または漏れ、ウォーターポンプやファンの作動不良、各種センサーやサーモスタットの不具合などが考えられますがエンジンが焼き付いてしまうと取り返しがつかなくなりますので異変があったらすぐに点検してください。
○室内の温度上昇と車内の熱中症
・真夏の炎天下の車内はエンジンを停止後、わずか30分で約45℃になることもあります
サンシェードなどを利用して直射日光を防ぐようにしましょう。
・わずかな時間でも子供や高齢者、ペットを車内に残すことは大変危険です
エアコンを使っていても直射日光や反射熱、後部座席までエアコンの風が届かない、隠れ脱水だと熱中症になることがあります。
また燃料切れやバッテリーが上がってエンジンが停止したりすると大変危険ですので絶対に子供や高齢者、ペットを車内に残さないでください。
・可燃性の高い危険物は車内の温度上昇で破裂や引火の可能性があります。
スプレーやライター、ペットボトルは破裂する危険があります。
ダッシュボードは80℃近くになることもありますのでダッシュボードに物を置いていたりすると変形や破損のおそれがあります。
○車内の熱中症
・エアコンを使用していても直射日光や反射熱、隠れ脱水などが原因で車内の熱中症になることがあります
・運転中も隠れ脱水に気をつけてください
マスクをしている方は特に注意が必要です
エアコンで車内の空気は除湿されていますのでこまめな水分補給が必要です
窓を締め切ってエアコンを使用すると車内の二酸化炭素濃度が上がりますので窓を開けて空気の入れ替えも定期的に行ってください
・お子様が同乗している場合はこまめな水分補給と汗などをかいてないかや直射日光があたってないかなどを注意してください。